令和三年-令和三年、雨天決行ver-

 

 

家籠もりを終え 誰か呼ぶ声

情熱からおよそ遠い情熱

明日こそ晴れ 風にまかせて

旅立ちの日には旅立てるよう


僕の鼻歌 今日ばかりは この町のBGMみたい

それでも未だにマスク越し


とげられぬ夢 やむを得ぬ故

恨めしく睨んだ 令和二年

幕引きの映画 新譜のツアー

辞められぬ五輪 令和三年


焦りも暇も言葉にした歌

物理的でなくても繋がる

悲しさの先で 楽しく生きて

感情と軒先で落ちあわせ


公園でキャッチボール 子供らの笑顔が絶え間なく

そんな時を、待ちわびる僕らマスク越し


買出しに行く 君の手を握る

それだけで居れる 令和三年

カーテンを閉めるのに何故戸惑う

朝日に君の背中 

 

優しくすることもできる 傷つけることもできる

武器にも薬にもなるなら 僕はどちらを選ぶだろう

変わる 世界の隅っこで 分かつ 個々の小宇宙

繋がる術を持つ僕らの 心 応答せよ


封鎖の公園の桜 誰に見られずとも咲いた

残念だな 残念だな 約束したはずなのに

 


仕事がなけりゃ 先立つは金

見捨てられた市井 令和二年

先は見えない 「けど大丈夫」

僕に嘘をつかせた 令和二年

変わらぬ日常と令和三年