イト

例えば、僕らが出会ったことは

神様の意図かも知れないから

例えば、離れることも

なにか意味があるのかもね

だけど心が言うには、君と僕を繋ぐ糸

切りたくは無いんだと、繋ぎ止める


あれから時間だけが流れた

僕ら少年少女だった頃

未来は明るいと歌う君は、もうここには居ない


6本の糸が繋いだ世界は

まるで流れる音の様に

過ぎては錆びていく運命なのか

そうじゃないだろ、答えてくれよ


日が沈んで目が覚めたってことは

僕らの過ごす日々が重なったのかな

そっちはきっと今頃起きて

もうすぐ支度が終わる頃だろうね

だけど心が言うには、君自身の意図では

いきたくはないんだと、そう思ったろ


6本の糸と紡ぎたい言葉

まるで賛美歌を貶すように

過ぎた事とする運命なんか

そうじゃないと、 答えてやるんだ


あの日からずっと止まっていた

涙の匂いが消えなかった

糸はもう錆び付いてしまった

それでも色濃く残るBGM

あの日と同じだ、歪んだ音

歪みきった僕らの心の

奥底に眠る、愛の音を

その糸で鳴らしてくれないか


6本の糸と紡いだ言葉は

鳴らす度に君をリフレインする

前とはちょっと違うんだほら

そうだ僕は、大人になったんだ


糸を繋いだまま、大人になれたんだ